木村眼科クリニック

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院長のコラム


◆羊膜移植で目の痛みをとる◆  ―水泡角膜症への羊膜の利用―


再生医療が注目されていますが、その一つとして眼科では羊膜移植が普及し始めておりますので紹介いたします。
羊膜は子宮内で胎児と胎盤を包み、羊水を分泌している膜ですが、分娩後には不要となり処分されます。 この羊膜が水泡角膜症、難治性翼状片、瘢痕性角結膜症、角膜潰瘍、角膜穿孔など多くの眼疾患の治療に使用されております。
最近当院で水泡角膜症の83才の方が、長期間にわたり疼痛に悩まされていましたので、角膜表面に羊膜移植を行ったところ、 角膜上皮が再生し疼痛が全く無くなり、患者さんに大変喜ばれました。
水泡角膜症は、白内障などの眼内手術や緑内障発作の重篤な合併症として出現します。角膜内皮細胞が脱落障害されて、 角膜浮腫と混濁が出現すると共に角膜表面を覆っている角膜上皮細胞が剥がれてしまい、激しい疼痛をきたす疾患です。 根本治療としては角膜移植がありますが、この患者さんの場合には種々の事情で施行せず、疼痛除去を目的として羊膜移植を選択しました。
羊膜は角膜と異なり、入手が容易で、長期冷凍保存が可能ですので、今後上記疾患などの治療材料としてますます利用されていくことが期待されます。



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