木村眼科クリニック

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院長のコラム


◆眼トキソカラ症について◆  ―生肉嗜好者、ペット愛好者は要注意―


眼トキソカラ症の原因は動物に宿る回虫です。猫、犬との接触や、糞便を介して、また感染した動物の生肉を食べることによりその幼虫が体内に入り込み、 眼内に炎症や、肉芽や腫瘤が出現し視力障害をきたす予後の不良な疾患です。
最近50歳台の男性が右目の視力低下で当院を受診されました。眼内は炎症のため透明な前房水と硝子体が濁り、網膜の一部に白色の腫瘤が形成されており、 血管の炎症も伴なっていました。生活暦では5年前より猫数匹と生活をともにしていること、最近馬の生肉を頻繁に食べていたことが判明しました。 眼内の病状と生活暦から眼トキソカラ症が最も疑われました。駆虫剤、抗菌剤にて治療中ですが炎症と視力障害が続いています。
最近関西の病院より14例の眼トキソカラ症例が報告されましたが、犬猫飼育者が3例21%であったのに対して、生肉嗜好者が9例64%と多数を占めたことより 感染経路としては生肉嗜好に、よりいっそうの注意を払う必要があると強調しております。当院の患者さんも生肉嗜好者でしたので感染した馬生肉を摂取した可能性があります。 また猫から感染した可能性も否定は出来ません。以前に猫から感染した眼トキソプラスマ症について述べましたが、今後生肉嗜好、ペット愛好に際してはトキソカラ症眼症の感染にも 十分にご注意下さい。



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