木村眼科クリニック

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院長のコラム


◆在宅医療の現状◆  ―当院の継続通院困難な患者さんの在宅医療―


全身合併症のため継続通院が困難となった患者さんに当院で実施している在宅医療の現状についてお話いたします。
平成9年以降往診を開始し、この年間に継続通院が困難となったために往診した患者さんは合計52名でしたが今年度は既に 18名を超え急増しております。
内訳は、男性11名21%、女性41名79%でした。年齢は75~104歳、平均87歳で100歳以上が3名、 90歳以上が17名33%と超高齢者が大半を占めました。
往診先は自宅39、病院9、施設4でした。主な眼疾患は、緑内障25例で約半数を占め、白内障10例、IOL例などでした。 主な全身状態・疾患は高齢歩行困難28例、寝たきり17例、認知症9例などでした。1日2~3名で往診総回数は132回、 一人当たりの往診回数は1~9回、平均2.5回と少なく往診体制は不十分でした。
今後、緑内障などの慢性疾患治療中に継続通院困難となる患者数は高齢化とともに増加が予想されますので、眼科医療機関に おいても代診医の確保や携帯診療機器の整備など在宅医療体制の一層の整備が必要です。しかし現在厚労省が意図している 【どんな場合でも往診に応じられる態勢が整っているかどうかを評価して診療報酬に差をつけることで、在宅医療促進を図る】 とする施策の中身は、医療費削減が最大目標であることを考えると、眼科患者の在宅医療体制の充実が本当に可能か否かが大変危惧されます。



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