木村眼科クリニック

 当クリニックについて

院長のコラム


◆説明不足による医師への不信感◆  ―突然左右を変更された手術眼―


「患者さんの話を良く聞き、良く説明をする」ことを常に心掛けて診療に当たることは医療の基本であり、 これによりお互いに理解し合い、信頼関係を築くことが可能となります。 今回はインフォームド・コンセント(説明と同意)が不足の典型例を紹介し、 反省とともに今後の診療に役立てたいと思います。


70代の白内障の患者さんが、県外の市立病院眼科で、両眼の白内障入院手術予定のところを、 納得がいかないとして中途退院して、その足で当院を受診しました。
当院受診の理由は「両眼白内障で、視力障害のひどい右眼、次いで左眼の順で手術予定で入院したが、 理由もなく左眼を最初に手術され、眼帯をされ、右眼も見えないため、3日間食事もトイレ歩行も不可能になってしまった。 主治医、看護師に手術眼変更の理由を聞いても何も説明をしてくれないので、頭に来て中途退院しました。」とのことでした。
当院で検査の結果、視力障害のひどい右眼は、白内障以外に、糖尿病性網膜症、末期緑内障があるため、 中心視野は消失し、耳側をわずかに残すのみであることが判明しました。
患者さんに、右眼は末期緑内障のため手術しても視力回復はほとんど期待できないことを説明し 「おそらく主治医の先生も同じ考えだったのでしょう」と伝えたところ「そんな話は聞いていない、説明もなかった、 視野の検査もなかった」と怒りはおさまりませんでした。
インフォームド・コンセントの大切さを再認識させられた患者さんの怒りでした。



コラムの目次へ  旧コラムのページへ