木村眼科クリニック

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院長のコラム


◆放射能汚染が故郷を破滅に追い込む◆


資源が永久で環境に優しい太陽光、風力、水力による発電に見合う経済活動と生活が私の信条で、人類を破滅に追い込む可能性のある廃棄物を生み出す原発そのものに一貫して反対してきました。 特に活断層真上の福島原発には一貫して異を唱え、また3号機はMOX燃料を使用しており大事故が起きた場合はプルトニウム漏出による重大な危険性を周知すべく待合室スクリーンにて私の考えを一貫して流し続け反対運動を行っていたのですが、今回「想定内」の大惨事が発生してしまい痛恨の極みです。 国と東電が絶対安全を宣伝し続け、今回の事故は「想定外」と嘯き「ただちに健康に害はない」と言い続ける無責任な発言を許すことはできません。福島県内の農地も海も汚染され、多くの幼稚園や学校の砂場や運動場は使用できなくなってしまいました。 刻々と把握している放射能汚染の詳細な予想値も「国民に不安を与える」として公開しない事実には怒りを覚えます。
4月16日開催の元放射線医学総合研究所主任研究員の崎山比早子医師による日常生活放射能汚染対策講演会は大変有益でした。危険な福島原発に反対しての勉強会や講演会はいつも閑古鳥が鳴いて寂しいものでしたが、立錐の余地もない参加者が熱心に聞き入り質疑応答も活発でした。 日常生活を心配する質問への回答は「乳幼児、子供はとくに放射線感受性が高いので注意して下さい、ヨウ素は事故が起きたらすぐ飲める用意をして下さい。そのためにも体内被曝予想線量を早く知ることが大切です。癌発生率が少し増えるのは良しとして生活するかリスクを少しでも避けるためには最後は逃げるしかありませんね。 今、私は布団は外には干しません」などでした。
テレビで放射能数値と同心円の地図を毎日目にします。しかし、放射能数値は同心円状に同一ではなく、地形や風向きによって大きく異なっているので、大雑把な市町村の数値のみではきめ細かな全体の汚染の経時的等価積算分布を知ることができません。そのために私たちは住み慣れた故郷で 「今後も生活を続けて良いのか、いつ逃げるか」の判断基準すら知らされない「生殺しの」状態に置かれています。しかし、この講演で、内閣府が地区ごとの体内被曝予想等価線量データをSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測)ネットワークシステムにより把握していること知りました。 このシステムは、原子力施設から大量の放射性物質が放出された緊急時に、周辺環境の放射線濃度や被ばく線量などを、放出源情報、気象条件および地形データをもとに迅速に予測するシステムです。これによると水素爆発から12日間での体内被曝予想値はいわき市内一部でも飯館村でもヨウ素の緊急服用を要する100ミリシーベルト以上に達していました。 その後現在までこの重要なデータは一切公表されていません。故郷に永住できるか否かの判断を自ら決めるために、私たちの代表であるいわき市長をはじめとして原発各町村長と議会は一致して早急にこの情報の公開を要求して頂きたい。



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